注文住宅 福岡市城南区T邸
父と子、共通の趣味があったからこそ、実現できた理想の二世帯住宅
父 60代 / 母 60代 / 息子 20代 / 息子の妻 20代
デザイン面、機能面、コスト面、すべて「いいとこ取り」
二世帯住宅を考え始めたのは、いつ位からですか?
(お父様)けっこう前から考えていましたね。息子が小さいときからかな。私は転勤族なんですが、最初の赴任地が福岡でした。福岡の印象がすごく良くて、いつかは福岡に定住しようと思っていたんです。
(息子さん)今回、両親が福岡に来ることになったので、二世帯住宅を建てて一緒に住もうかという話になりました。福岡市内で家を建てるのは、やはりコストがかかり、一人の力では無理かなと。両親の力を借りれば理想に近い家が建てられるなと考えました。
(お母様)今までずっとマンション暮らしで、全国のいろんなところに住むのもすごく楽しかったんですよ。でも、いつかは家を建てたいと考えていたので、主人と2人でずいぶん住宅展示場を見て回りました。それが休日の楽しみになってて(笑)。
(お父様)家を建てた後に、「こうすればよかった、ああすればよかった」とは思いたくなかったんです。徹底的に調べて、住宅メーカーさんのいいところを取り入れて行こうと思いました。
スタッフの対応はいかがでしたか?
(息子さん)一般の会社は営業が主体で、こちらの要望が通じない場合も多々あります。その点、御社は私たちの「こうしたい」という要望を一つ一つ検討してくれました。「かゆいところに手が届く住宅づくり」って言うんでしょうか。あと、建具や部材のカットなどがすごくきれいなんですよ! こだわりがあって、美しい。家を建てている最中に見に行ったとき、建具のサイズをレーザー測定器で測っていたのですが、すべての建具が1m/mミリレベルまでピシャッと合っていたんです。これはスゴイ、と。御社に頼んで良かったなと思いましたね。それと、現場がきれいです。ゴミがきちんと片づけられていました。塵一つ落ちてないんですよ。体育会系の職人さんたちも頼もしかったですね。ヒマさえあれば現場を見に行っていましたが、毎回「おお、ここまでできたか!」って感じで楽しかったです。
自宅スタジオで親子でセッション!夢が叶いました。
もともとどういうご要望をお持ちだったんですか?
(息子さん)車や自転車が好きなので、インナーガレージにしたかったんです。車や自転車を外には置きたくなくて。それと、いちばん欲しかったのはスタジオですね。インナーガレージもスタジオも一戸建てじゃないとできないですよね。
(お父様)私がドラムをやり、息子がギターをやるものですから、しっかり防音できて思い切り練習できるスタジオを造るのが夢でした。これまでマンションだったので、音がしないようヘッドホンをつけて練習していたのですが、ほんとは生の音を聴きながらドラムを叩きたいんですよね。家にスタジオがあれば、生音で、いつでも好きなときにセッションできます。昨日も一緒に演奏したんですよ。息子が生まれたときから「一緒にロックをやろう」と思っていたんです。
(息子さん)小さいころから刷り込まれてしまって(笑)。父は勤務先でバンドを組んでいるんですが、そのバンドにたまに参加させてもらって一緒に演奏したりもしています。それと、現場監督の方がバンドをされている方だったんですよ。実際に「どのくらいだったら音が漏れないか」など、現場監督として、ミュージシャンとして、両方の観点から考えていただいたので、それがすごく良かった。音楽のことを何も知らない方だったら、こんなスムーズに行っていないと思います。
1階がご両親のお住まい、2階が息子さんご夫婦のお住まいなんですね。最初のプランと変わったところはありますか?
(お父様)当初、西側にダイニングを持ってきたいと思ったのですが、西側にマンションが建つ可能性もあるとアドバイスを受け、日当たりや目線などを考慮して、ダイニングは東側に持ってくることに。ダイニングの隣にインナーバルコニーがあるので、風も光も十分に入ってきます。このインナーバルコニーは4畳半ほどの広さがあるので、本当はここに和室を造ろうと考えていたのですが…。
(息子さん)私が反対したのです。両親は客間にしたいと考えていたようですが、客間って意外に使わないものです。だったらゆとりのある空間にした方がいい、と。
(お母様)正解だったと思いますよ。私はこのダイニングの空間がいちばん好きです。今は和室がなくても良かったと思っています。ずっと念願だった丸いテーブルも置くことができましたし。家事の合間に、ここに座ってくつろいでいるんですよ。バルコニーは夜になるとライアップさせるんです。実は、夜の雰囲気の方がいいんですよ。
1階のダイニングとリビングは、椅子とソファに統一感がありますね。大きな照明もリビングの雰囲気によく似合っています。
(お母様)家のデザインは直線的な感じで統一されているので、ソファもシャープなものを買おうと思っていました。それとリビングを仕切る役割も持つソファ。いろいろ見に行って「あ!これ!」と。ダイニングの丸テーブルもずいぶん探しましたね。リビングに置いている照明は、家を建てる少し前に買っていたもの。以前の住まいでは隅っこに追いやられていたけど、このリビングではすごく活きています。
(お父様)本当は自分の部屋が欲しかったんですが、残念ながらスペース的に無理でした。それでリビング脇に書斎コーナーを造ったのですが、あんまり使いませんね(笑)。いつもリビングでソファに寝っころがってくつろいでいますよ。リビングの窓も目線や光の具合を考慮して設計されていますので安心です。
(お母様)洗濯物はリビング隣のウッドデッキに干しています。ミニトマトを植えたりとか、ミニ菜園にもなっているんですよ。ここからも本当にいい光と風が入ってくるんです。
キッチンやお風呂についてはどんなご要望があったんですか?
(お母様)キッチンについてはやっぱり収納でしょうか。隠せる収納がいいですね。床をタイルにするのも夢の一つでした。キッチンの窓はもっと広く取りたかったのですが、構造上無理だったのが残念。それと、以前住んでいたマンションで、キッチンにL字型のちょっとしたカウンターがあって、すごく便利だったんです。それで、今回付け足していただきました。朝ごはんはここで食べてるんですよ。
(お父様)お風呂には窓をつけました。防犯のためにサイズは限られているのですが、緑も見えますし、風や光も入ります。
外部と内部が同じ壁材でつながる。アイデアが素晴らしい!
2階のリビングもすごく落ち着きますね。
(息子さん)最近ではオープンキッチンが多いですが、私はリビングとキッチンの境目が欲しかったんです。キッチンって雑多なものがいろいろありますし、リビングからそれが見えてしまうのが好きじゃなくて。それで収納建具を置きました。これだったら飽きたときには取り外しもききますしね。あとはリビングに段差が欲しかったですね。「埋もれる」ような感じと言うか、そういう空間にいると安心感がありますよね。もともとソファは置かずに、クッションを敷き詰めて、リビング自体を一つの大きなソファのような感じにしてもいいな、と思いましたが、結局ソファを置くことに。普段はここで寝転びながら映画を観ていますよ。より広く感じさせるために家具の背丈を低くしたかったので、ソファの足を取り外しました。ローボードも「機材が入りませんよ」と反対されたにもかかわらず、「高さ30センチで作ってください」と無理を言いました。そしたら案の定機材が入らなくて…。マキハウスの言う通りにしておけば良かった(笑)。
インナーバルコニーが3か所あるんですね。そこに使っている外壁がそのまま家の中にも入ってきてて…?
(息子さん)インナーバルコニーはすごく良かった。光も風も十分に入ってきます。廊下隣のバルコニーは洗濯物干し場として使っています。リビングのバルコニーには洗濯物は干したくなかったんですよね。お風呂のバルコニーからも風が入ってきてとても気持ちいいですよ。外壁とインナーバルコニーに使っている壁材は、ジョリパットという、もともとマンション用に使う建材なんです。この壁材はヒビが入りにくく、汚れも簡単に落ちるんですよ。以前から「外壁にこれを使いたい」と思っていて、それを設計士さんに伝えたら、「いいですね。だったら内壁材としても使ってみましょうか」ということになったんです。外の壁がそのまま家の中の壁につながっているなんて、すごくいいアイデアですよね。1階の壁も同じようにデザインしてもらいました。
(お父様)同じ材質の壁材を、家のあちこちの柱や壁などにアクセントとして使ってくださっているんです。そのおかげで、家全体につながりや統一感が生まれていると思いますよ。
1階も2階も、床が全フロア、カーペットなんですね。
(息子さん)カーペットは音を吸収するんですよね。上下に分かれる二世帯なので、音はどうしても気になります。それに「飽きたから張り替えよう」と思ったとき、フローリングだったら大変な作業ですが、カーペットだったら比較的楽です。父もそうですが、私もどこでもすぐに寝そべりたいという性格なんです(笑)。ホテルが落ち着くのは、床がカーペットだからというのもあると思うんですよね。
(お母様)私も主人も、フローリングがあまり好きじゃないんですよ。マンション暮らしのときも、すぐに貼れるカーペットをフローリングに貼っていました。それにフローリングって埃が意外に目立つんですよね。実はお掃除もカーペットのほうがラクなんですよ。
(息子さん)「家の中全部、カーペットにしたい」と言ったら、設計士さんも「私もフルカーペットの家が造りたかったんですよ!」と。同じこと考えていたんですね。カーペットは気持ちいいし、温かみがありますよね。自分の好みの色を選ぶこともできます。
大手ハウスメーカーではできない、満足の家づくり。
ご結婚が最近だったそうですね。奥様のご要望は何かあったんですか?
(息子さん)それが、結婚が急に決まったので、妻の意見は取り入れていないんです。一つデメリットがあるとすれば、収納を少なかったことでしょうか。もともと私はあまりモノを持ちたくないタイプなもので。妻の荷物が全部入らず、引っ越しの際にずいぶん捨ててもらいました。私が今、書斎として使っている部屋がけっこう広いので、妻はそこでヨガなんかやってますよ(笑)。この部屋は将来的には半分に仕切って、子ども部屋にしようかなと考えています。建築家さんが「年を重ねるごとに好みが変わります。基本的にキャンパスは真っ白にしておきましょう」とおっしゃって、なるほどそうだなと。白だったら家具は何色でも映えますし、壁の色も塗ればいいわけですしね。私自身も、今のデザインや間取りがすべてではないと思っています。10年後、20年後になると家族構成も変わってくるでしょうし、また時期が来たら、こちらにリフォームをお願いしようかなと思っています。
断熱面はいかがですか?
(お父様)昨年の夏、エアコンを入れた記憶がないんですよ。同じく冬も暖房したことがないんです。床暖房入れているわけでもないんですが。やはりこれは、断熱がしっかりしているからだと思います。2階は1階よりも少しは暑いかもしれません。
(息子さん)2階では少しはエアコンはつけましたよ。でも、夏は窓を開けていると風の通りが良く、とても涼しいです。工事中に発泡ウレタンを壁のすみずみまできちんと吹き付けているところも見学させてもらったんですよ。
家づくりを終えて、どんな感想をお持ちですか?
(お父様)本当に楽しかった! こうしようか、ああしようかと考えて、それが形になるっていう過程が良かったですよ。
(息子さん)私もすごく楽しかったです。私たちの感性と御社の感性が合ったんですよね。こちらのスタッフは皆、同じようなセンスを持ち、同じ目的を持っておられるんだなと感じました。目標が明確で、そこに向かって突き進むと、いい仕事ができるんですね。会社としてのパワーも感じました。大手ハウスメーカーでは、ここまではできないででしょうね。